■量子力学の哲学における4つの課題
- 測定前の物理量は確定した値をもつか(実在するか)
- 非局所相関はあるのか(空間的に遠く離れたものどうしが一瞬で影響を与え合えるか)
- 射影公理をどう扱うか(状態の収縮をどう扱うのか)
- 4.粒子と波の二重性をどう考えるか
■標準的な解釈
- 測定前の物理量は実在しない、もしくは測定前の物理量について議論することは無意味である。
- 非局所相関はある
- 射影公理を認める
- 粒子と波の二重性を認める
- ある物理量がある測定値を得る確率は、「ボルンの規則」と呼ばれる規則によって計算される
『量子力学の哲学』
――非実在性・非局所性・粒子と波の二重性
森田 邦久 (著)
この箇所での考察すべきことは、「実在」という言葉がいかなる意味で使われているかだと思います。
もう1点重要だと感じたことは、たとえこの場合の「実在」が定義できたとして、ある物量が「実在」するとはいえないと結論づけられたとしても、
それは、「実在」しない事を意味しているのか、「実在」しないということも言えない事を意味しているのかを明確にしなければならないということです。
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