中井常次郎著『乳房のひととせ』上巻より その3〈つづき〉 ◯乞食犬の話 飼犬と乞食犬とは、食物を求める時の作法がちがう事になっていた。ある時、乞食犬が片脚を外に、片脚を家の内に入れて物乞いをした。かくの如く、乞食犬が作法…
中井常次郎著『乳房のひととせ』上巻より その3〈つづき〉 ◯乞食犬の話 飼犬と乞食犬とは、食物を求める時の作法がちがう事になっていた。ある時、乞食犬が片脚を外に、片脚を家の内に入れて物乞いをした。かくの如く、乞食犬が作法…
中井常次郎著『乳房のひととせ』上巻より(時々承った話を集む) その3 ◯世界について 宇宙を神性(如来性)、世界性、衆生性の三つに分ける。神の本質は物心を超越した絶対の大霊体である。時間、空間を超越している。差別の娑婆か…
◇〈弁栄聖者ご法話〉聞き書き その二(授戒会の説教)〈つづき〉 ▽第四、酤酒戒 (筆記なし。) 飲酒は軽き罪なれども、酤酒、即ち酒を売りて、人に飲ましむるは罪重し。菩薩は利他を本とす。他の心を迷わすは、自ら飲んで迷う罪に…
◇〈弁栄聖者ご法話〉聞き書き その二(授戒会の説教)〈つづき〉 ▽第一、快意殺生戒 かわい〈可愛い〉とかわいそうとはちがう。鶏は子を愛するが、病める子を哀れむ事を知らぬ。然るに、人間にはかわいそうという心がある。殺生を重…
◇〈弁栄聖者ご法話〉聞き書き その二(授戒会の説教)〈つづき〉 三聚浄戒は父の憲法であって、神聖、正義に当り、念仏は母の愛にて、恩寵に当る。我等の本性は法身より受けたものであるが、罪のために、報身の如来に会われない。儒教…
◇〈弁栄聖者ご法話〉聞き書き その二(授戒会の説教) 心田地は法身より受けたもので、因果の理によって出来る。この心田地に、悪い種を蒔かぬように、仏戒を受けるのである。五戒即ち仁、義、礼、知、信を守れば、人間に生まれ、十善…
◇〈弁栄聖者ご法話〉聞き書き その一(別時の説教)〈つづき〉 ▽授戒 一月二十八日の朝八時から授戒会が始まった。本堂には三昧仏が掛けられ、幕が張りめぐらされ、四、五十人の信者が集まった。念仏を申し、礼拝儀を称え、お説教を…
◇〈弁栄聖者ご法話〉聞き書き その一(別時の説教)〈つづき〉 ◇当麻山無量光寺 一月二十七日の午前中に、久保山の別時が終った。自分は午後、奥村弁誡〈後の山崎弁誡〉さんと連れ、弁栄上人のお供をして当麻山へ向かい、横浜を立っ…
◇〈聖者ご法話〉聞き書き その一(別時の説教) 〈つづき〉 ▽次の日のお話〈二十六日〉 如来様から頂いた最も大切なものは霊性である。与えられた命の時間を如来の思し召しに叶うように、有益に使えば三世諸仏のように尊い仏となる…
◇〈聖者ご法話〉聞き書き その一(別時の説教) 〈つづき〉 ▽二十二日 個性は滅びない。個人となっている間に受けた業を以て死し、生死に流転する。 声聞は小我を滅ぼして、宇宙精神と合一するを目的とする。その目的を達した…