《春彼岸法要・彼岸参り》3月

彼岸【ひがん】とは、生死の此岸【しがん】に対するもので、死んだ世界の事ではありません。生死を超えた世界のことです。

そして彼岸法要は、南無阿弥陀仏のお念仏によって、私たちが必ず往生することができることを確認し、信仰を深めるための法要です。お念仏の実践を通して、阿弥陀様そして先に彼岸の世界に往かれた方々を、心にお迎えする事が大切です。

 月影の いたらぬ里は なけれども
  ながむる人の 心にぞすむ

浄土宗宗祖法然上人

月を眺める少年
月の光の届かない地域はないけれども その月をながめる人の心にこそ月が宿ります。
はるか方の月が、の私の心にやどるのです。
それと同じように、阿弥陀様の救いのみ光が届かない人はいませんが、南無阿弥陀仏とお称えする私たちの真心へ阿弥陀様はおやどりくださるのです。
阿弥陀様とそのような関係になっていきますと、

  • いつも心にいてくださる阿弥陀様の御心にかなうよう、少しずつですが良いことができるようになってきます。
  • いつも心にいてくださる阿弥陀様を悲しませないよう、少しずつですが悪いことができなくなってきます。

このような心が自然と育ってくるのがこの彼岸法要です。
お子さん・お孫さんがいらっしゃる方は是非一緒に参加されてください。
仏教は理屈ではありません。たとえ理屈はわからなくとも、聖なる時間を共有することで育てられていく尊い心の世界があるのです。