熊野好月著『さえられぬ光に遇いて』10 随行記(つづき) こうして信仰上のお育ても、聖者御自身のお考えで引きずられるような主義でなく、ひとりでに悟り、精進せずにはいられぬ様にお仕向けになるのでした。その頃一にも二にもデモ…
熊野好月著『さえられぬ光に遇いて』10 随行記(つづき) こうして信仰上のお育ても、聖者御自身のお考えで引きずられるような主義でなく、ひとりでに悟り、精進せずにはいられぬ様にお仕向けになるのでした。その頃一にも二にもデモ…
先月号では、幡随意上人と龍の夫婦のお話をしました。今月号はそのつづき。 幡随意【ばんずいい】上人が龍を救った時代は、日本が戦争ばかりしていた危険ととなりあわせの時代でした。 あるとき、幡随意上人は新潟県の林泉寺というお寺…
熊野好月著『さえられぬ光に遇いて』9 随行記(つづき) 仮の画室にあてられた庫裡の二階、そこは二十帖程の畳がしかれて学園の教室に続いていました。明け放たれた窓からは相模の川風が新鮮な緑の樹蔭を通って惜げもなく吹きこんで来…